前回、自分の工数を数えてみた話を書きました。
結果は枠の約150%。1人分の枠に、1.5人分近くの仕事が乗っていました。
数字は出た。削減案も作った。あとは、相談するだけです。
でも、ここからが重かった。
正直に告白します。数字を出してから実際に相談するまで、しばらく時間がかかりました。
今回は、どう相談したか、そして何が変わったかを書きます。
相談するのが、なぜ重いのか
まず、ためらった理由を整理します。
1. 「できない人」だと思われたくない
これが一番大きかった。
20名のチームを預かる立場で、「量が多くて回りません」と言うのは、能力不足を認めるように感じました。
2. 相手も忙しいとわかっている
上長にも上長の仕事があります。自分の都合で時間を取らせるのが申し訳ない。
3. 言っても変わらないのでは、という諦め
「人を増やせるわけじゃないし」「結局自分でやるしかない」。
動く前から、結果を決めつけていました。
それでも相談した理由
背中を押したのは、2つのことでした。
1. 数字が出ていた
感覚で「忙しいです」と言うのは、ためらいます。でも、枠の150%という数字があれば、話は具体的になります。
これは意見ではなく、事実の報告です。そう考えると、少し気が楽になりました。
2. 体に出てきた
詳しくは書きませんが、「これは続けられない」と感じる出来事がありました。
自分のためだけなら、まだ我慢していたと思います。 でも、判断を誤るリスクを考えると、黙っているほうが無責任だと思いました。
相談の準備
持っていったのは、A4で数枚の資料です。
1. 現状の合計
枠に対して何パーセントか。これが出発点です。
2. 内訳
何に時間を使っているか。会議が3割強、問い合わせと相談で4割。**7割が「自分で手を動かす作業以外」**でした。
3. 自分で考えた削減案
これを入れたのは、「何も工夫していない」と思われないためでもあります。
実際に、自分でやれることは先に挙げました。
4. それでも足りない分
削減案を全部実行しても、枠には収まらない。ここが相談の本題です。
伝え方で気をつけたこと
資料の中身とは別に、伝え方でも意識したことがあります。
①感情ではなく、事実から入る
「つらいです」「もう限界です」から始めると、相手は何をすればいいかわかりません。
「現状の工数が枠の150%です」から入ると、対応を検討する話になります。
②自分の努力を先に示す
削減案を先に出すことで、「丸投げではない」と伝わります。
「ここまでは自分でやれます。でも、ここからは判断をお願いしたい」
この形にすると、相手も動きやすくなります。
③要求ではなく、相談として持っていく
「減らしてください」ではなく、「どうすべきか相談させてください」。
決めるのは相手という形にしておくと、話がこじれません。
④目標値を確認する
私の上長からは、以前こう言われていました。
「突発対応があるので、8〜9割くらいの工数で問題ない」
これを資料に入れました。相手が以前示した基準を使うと、話が早いです。
相談して、何が変わったか
結論から書きます。
出席する会議を減らすことになりました。
会議は内訳で3割強。最大の負荷でした。そこに手が入ったのは大きい。
そして実際に、他の作業が進むようになりました。
細切れだった時間が、まとまって取れるようになった。これが一番の変化です。
やってみて思うこと
いくつか、気づいたことがあります。
①相談したら、意外とあっさり決まった
散々ためらったわりに、話はスムーズに進みました。
理由は明確で、資料があったからだと思います。 数字と内訳と削減案が揃っていれば、相手は判断するだけで済みます。
ためらっていた時間のほうが、もったいなかった。
②相手も、状況を把握していなかった
これは気づきでした。
上長は、私の工数の内訳を知らなかったんです。
当たり前といえば当たり前で、本人が言わなければ、誰も知りようがありません。 「忙しそうだな」とは思っていても、どれくらいかはわからない。
黙っていることは、相手に判断材料を渡さないことでもあります。
③全部は解決しない
正直に書きます。
会議削減で減るのは、全体の1割程度です。目標には、まだ届いていません。
一度の相談で全部解決すると思わないほうがいい。
まずは一歩。効果を確認して、必要ならまた相談する。この積み重ねだと思っています。
同じ状況の人へ
もし今、量が多すぎると感じているけれど相談できずにいるなら。
伝えたいことが3つあります。
①まず数える
感覚のままでは、相談できません。数字にすると、相談する材料になります。
そして、数えた結果「実は普通だった」なら、それはそれで安心できます。
②相手は知らない
言わなければ、伝わりません。
「見ればわかるだろう」と思っていても、相手には見えていません。これは私自身が、相談して初めて気づいたことです。
③一度で解決しなくていい
全部を一度に解決しようとすると、相談のハードルが上がります。
**「まずこれだけでも」**という形でいい。一歩動けば、次も動きやすくなります。
まとめ
工数過多を上長に相談した話をまとめます。
相談が重かった理由
- 「できない人」だと思われたくない
- 相手も忙しいとわかっている
- 言っても変わらないという諦め
相談の準備(資料に入れたもの)
- 現状の合計(枠に対する比率)
- 内訳
- 自分で考えた削減案
- それでも足りない分
伝え方で気をつけたこと
- 感情ではなく、事実から入る
- 自分の努力を先に示す
- 要求ではなく、相談として持っていく
- 目標値を確認する
相談してわかったこと
- 資料があれば、話は意外とスムーズに進む
- 相手は状況を把握していない。言わなければ伝わらない
- 一度で全部は解決しない。まずは一歩
相談する前は、言っても何も変わらないと思っていました。
でも実際には、変わりました。全部ではないけれど、確実に。
そして一番大きかったのは、「自分の段取りの問題ではない」と確認できたことかもしれません。
数字が示してくれたおかげで、自分を責めずに済みました。
もし今、同じ状況で悩んでいる人がいたら——まず数えて、それから相談してみてください。
思っているより、話は通じますよ。


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