運用保守の仕事で、地味に時間を食う作業があります。
議事録と報告書の作成です。
打ち合わせのたびに議事録を書く。月末には月次報告書をまとめる。障害が起きれば障害報告書を作る。この「文書作成」に、想像以上の時間が取られていました。
でも、AIを使うようになってから、この作業時間が大幅に減りました。
今回は、AIで議事録・報告書作成を効率化した、私の実践方法を具体的に紹介します。
文書作成に、なぜこんなに時間がかかるのか
まず、なぜ議事録や報告書の作成に時間がかかるのかを整理します。
1. ゼロから文章を書くのが大変
頭の中にある情報を、読みやすい文章に整えるのは、意外と労力がかかります。「どう書き出そう」「どういう構成にしよう」と考えているうちに、時間が過ぎていきます。
2. 情報の整理に手間がかかる
打ち合わせのメモや作業実績は、たいていバラバラの状態です。それを「決定事項」「ToDo」「課題」などに整理する作業が発生します。
3. 体裁を整えるのが面倒
フォーマットに沿って、見出しをつけて、箇条書きにして……。文章の中身とは別に、体裁を整える作業にも時間がかかります。
これらを、AIが大きく助けてくれます。
実践①:議事録の作成
打ち合わせの議事録は、AIを使うと劇的に速くなります。
やり方
打ち合わせ中に取ったメモを、そのままAIに渡して、こう指示します。
以下は打ち合わせのメモです。これを議事録の形式に整理してください。
・決定事項
・ToDo(担当者と期限も含めて)
・課題・懸念点
に分けてまとめてください。
【メモ】
(ここにメモを貼る)
すると、バラバラだったメモが、構造化された議事録になります。
私の場合、打ち合わせ中は「誰が何を言ったか」を殴り書きでメモするだけ。あとはAIに整理してもらう。この方法で、議事録作成の時間が半分以下になりました。
ポイント
メモは完璧でなくてOKです。AIが文脈を汲んで整理してくれるので、キーワードだけでも十分。むしろ、打ち合わせ中は議事録の体裁を気にせず、内容の記録に集中できるようになりました。
実践②:月次報告書の作成
月次報告書も、AIで効率化できます。
やり方
その月の作業実績、対応した障害、監視データなどを箇条書きでAIに渡して、こう指示します。
以下は今月の運用保守の実績です。これを月次報告書の文章にまとめてください。
顧客向けの報告書なので、丁寧な言葉遣いで、わかりやすくお願いします。
【実績】
・障害対応:3件(詳細)
・定例作業:すべて予定通り完了
・改善提案:(内容)
(以下、箇条書きで実績を列挙)
箇条書きの実績が、報告書らしい文章に整えられて出てきます。あとは数値の確認と、細かい微修正をするだけ。
ゼロから報告書を書いていたころと比べて、作成時間が大きく減りました。
実践③:障害報告書の作成
障害報告書は、特に時間がかかる文書です。でも、AIを使えば効率化できます。
やり方
障害対応中に取った時系列メモを、AIに渡して整理してもらいます。
以下は障害対応の時系列メモです。これを障害報告書の形式にまとめてください。
・発生日時
・事象
・影響範囲
・対応内容(時系列)
・原因
・再発防止策
の項目でお願いします。
【対応メモ】
(時系列のメモを貼る)
障害対応中は、慌ただしくてメモも断片的になりがちです。それをAIが整理して、報告書の形にしてくれる。
特に「再発防止策」の部分は、AIに「この障害の再発防止策の案を出して」と聞くと、抜け漏れのチェックにもなります。もちろん最終判断は自分でしますが、たたき台として役立ちます。
AIを使う上での注意点
便利なAI活用ですが、運用保守の現場で使う以上、注意点があります。
1. 機密情報・個人情報を入力しない
顧客名、IPアドレス、ユーザー名、システム固有の情報などは、そのまま入力しない。マスクするか、一般化してから使います。これは絶対に守るべきルールです。
2. 最終チェックは必ず自分でする
AIが生成した文章は、必ず自分で確認します。事実と違う部分がないか、ニュアンスがおかしくないか、数値が正しいか。AIの出力を鵜呑みにせず、最終責任は自分で持ちます。
3. 「たたき台」として使う
AIは「完成品を作る道具」ではなく「たたき台を高速で作る道具」と捉えるのがちょうどいい。たたき台をAIに作らせて、自分が仕上げる。この役割分担が、質とスピードを両立させます。
効率化で生まれた時間の使い方
議事録・報告書の作成をAIで効率化すると、時間が生まれます。
私はその時間を、こんなことに使っています。
- 障害の根本対策を考える
- チームメンバーとのコミュニケーション
- 新しい技術の学習
- 業務のさらなる改善
文書作成のような「作らなければならない作業」を効率化して、「本当に価値のある仕事」に時間を使う。これが、AI活用の一番のメリットだと感じています。
まとめ
AIで議事録・報告書作成を自動化した話をまとめます。
AIで効率化できる文書
- 議事録 → メモを渡して構造化してもらう
- 月次報告書 → 実績を渡して文章化してもらう
- 障害報告書 → 時系列メモを整理してもらう
注意点
- 機密情報・個人情報は入力しない
- 最終チェックは必ず自分でする
- 「たたき台」として使う
文書作成は、運用保守の仕事の中でも時間を食う作業です。だからこそ、AIで効率化する効果は大きい。
「文書作成に追われている」という方は、まず議事録の整理からAIを使ってみてください。作業時間の変化に、驚くと思います。


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