運用保守エンジニアがAWSを学ぶべき理由と始め方

キャリア・転職

「AWSって開発エンジニアが使うものじゃないの?」

運用保守エンジニアからこういう声をよく聞きます。

でも今、AWSは運用保守エンジニアにとっても必須のスキルになりつつあります。

私自身、オンプレミス中心の運用保守を長年やってきましたが、ここ数年でクラウド案件が急増しています。「AWSを知らないと仕事にならない」という場面が、現実として増えてきました。

今回は、運用保守エンジニアがAWSを学ぶべき理由と、具体的な始め方を解説します。


なぜ運用保守エンジニアにAWSが必要なのか

理由①:顧客のシステムがクラウドに移行している

オンプレミスからAWSへの移行は、もはや「トレンド」ではなく「現実」です。

私が管理している約50社の顧客の中でも、ここ数年でAWS環境を導入する企業が急増しました。「サーバーの保守をお願いしたい」という依頼が、「EC2インスタンスの管理をお願いしたい」に変わってきています。

顧客のシステムがクラウドに移行する中で、AWSを知らない運用保守エンジニアは対応できる案件が減っていきます。

理由②:オンプレミスとAWSの知識は組み合わせると強い

AWSだけ知っている人は多い。でもオンプレミスの運用保守経験があってAWSも知っている人は、実はそれほど多くありません。

運用保守エンジニアがAWSを習得すると、「オンプレミスとクラウドの両方がわかる人材」になれます。これは市場価値が高い。

理由③:AWSの運用保守案件は増え続けている

AWSの導入が進む一方で、「AWSの環境を運用保守できる人材」はまだ不足しています。

構築できる人は増えてきましたが、「構築後の日常運用・監視・コスト管理・セキュリティ対応ができる人」は需要に対して供給が追いついていない状態です。運用保守エンジニアにとって、大きなチャンスです。


運用保守エンジニアが最初に学ぶべきAWSサービス

AWSには200以上のサービスがありますが、運用保守の観点で最初に覚えるべきものは絞れます。

まず覚えるべきサービス

サービス名用途
EC2仮想サーバー。オンプレミスのサーバーに相当
S3ストレージ。バックアップ・ログ保存に使う
RDSマネージドデータベース
VPCネットワーク設計。オンプレミスのネットワーク知識が活きる
IAMアクセス権限管理。セキュリティの基本
CloudWatch監視・ログ管理。運用保守の核心
CloudTrail操作ログの記録。監査・インシデント対応に必須

特にCloudWatchは、運用保守エンジニアにとって最も重要なサービスです。オンプレミスでZabbixやJP1を使った経験があれば、概念は理解しやすいはずです。


具体的な学習ステップ

ステップ1:AWSの無料アカウントを作る(1日)

まず手を動かす環境を作ることが最優先です。AWSは12ヶ月間の無料枠があるので、実際に触りながら学べます。

ステップ2:AWS Cloud Practitionerの勉強をする(1〜2ヶ月)

AWSの入門資格「AWS Certified Cloud Practitioner」は、AWSの全体像を掴むのに最適です。

勉強方法はこちらがおすすめです。

  • Udemy:「AWS認定クラウドプラクティショナー」の講座(セール時に1,500円程度)
  • AWS公式の無料トレーニング:AWS Skill Builderで基礎を学べる
  • 模擬試験:Udemyの模擬試験問題集で繰り返し演習

ステップ3:実際にAWS環境を触る(並行して)

資格勉強と並行して、無料枠でEC2を立てて、SSHで接続して、CloudWatchで監視設定をしてみる。この「手を動かす経験」が、現場での理解に直結します。

ステップ4:AWS Solutions Architect Associateを目指す(3〜6ヶ月)

Cloud Practitionerが取れたら、次は「AWS Certified Solutions Architect – Associate」を目指しましょう。

この資格があると、転職・案件獲得・社内評価の面で大きく変わります。運用保守エンジニアとしてAWSを扱う案件に入るための、実質的なパスポートになります。


オンプレミス経験者がAWSを学ぶ際のコツ

オンプレミスの運用保守経験がある人は、AWSを「まったく新しいもの」として学ぶ必要はありません。

概念の対応関係を意識する

オンプレミスAWS
物理サーバーEC2
ファイルサーバー・NASS3
ファイアウォールセキュリティグループ
VLANVPC・サブネット
監視ツール(Zabbix等)CloudWatch
操作ログCloudTrail

オンプレミスで培ったネットワーク・セキュリティ・監視の知識は、AWSでも直接活きます。「クラウドは別物」ではなく「インフラの考え方は同じ、実装方法が違うだけ」と捉えると、学習が進みやすくなります。


まとめ

運用保守エンジニアがAWSを学ぶべき理由と始め方をまとめます。

学ぶべき理由

  • 顧客のシステムがクラウドに移行している
  • オンプレミス×AWSの組み合わせは市場価値が高い
  • AWSの運用保守案件は増え続けている

学習ステップ

  1. AWSの無料アカウントを作る
  2. Cloud Practitionerの勉強をする(1〜2ヶ月)
  3. 実際にAWS環境を触る(並行して)
  4. Solutions Architect Associateを目指す(3〜6ヶ月)

オンプレミスの経験は、AWSを学ぶ上で大きなアドバンテージになります。「今さら遅い」ということはありません。まずは無料アカウントを作って、EC2を一台立ててみることから始めてみてください。

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